口腔外科医のお役立ちコラム Useful Columns
歯科医師や歯科衛生士は口の中の悩みを共感してもらえる存在
仕事などで歯科医院に行く時間が取れない方の中には、少しぐらい冷たいものがしみたり歯が痛くても、ついつい放置して虫歯や歯周病など歯の病気が悪化してしまうことがよくあります。
そのような患者さんが、意を決してクリニックに来られ、歯や口の中の状態について、(どれぐらい悪化しているかについて)お話しすると患者さんが落ち込んで行くのが表情で分かります。それでも歯科医師の使命として事実を伝えないといけません。
歯が痛くなった時、歯がグラグラするなど口の中の病気が進んだ時、夫や妻、家族にそのことを打ち明けて話しても何も解決しません。
熱があったら自宅にある解熱剤を飲んで休んで家族にも看病してもらい、その辛さを共感してもらえます。しかし歯が痛いというのはどうしようもなく歯が痛いと打ち明けられた家族は「歯医者に行ったら」とアドバイスするしかないのです。そういった意味で歯が痛い人や口の中の状態が悪い人は誰にも頼れず少し孤独を感じているのかもしれません。
その歯の病気や口の中の状態を理解して共有してくれるのが歯科医師であり歯科衛生士である、またそうありたいと思います。
このような歯の病気や口の中の状態が悪い患者さんを一生懸命、治療することで口の中の状態が良くなっていくと患者さんの顔つきがどんどんと変わって明るくなっていきます。若々しくなってニコニコ笑顔になってきます。
それを共に喜ぶ歯科医療従事者でありたいと思います。