類皮・類表皮嚢胞 Glossary Epidermoid Cysts
類皮・類表皮嚢胞とは
類皮・類表皮嚢胞は、先天的には胎生期の迷入外胚葉組織、後天的には炎症や外傷などにより迷入した上皮組織に由来すると考えられている軟組織由来嚢胞で、顎口腔領域の他には卵巣や肛門に好発するとされています。
組織学的には、表皮様の角化重層扁平上皮によって裏装された嚢胞であり、嚢胞壁に皮膚付属器(脂腺、汗腺、毛包など)を有するものを類皮嚢胞、ないものを類表皮嚢胞という。
症例
手術は局所麻酔をしたうえでメスなどを用いて舌小帯を延長します。切る部分は粘膜なので、適切に手術が行われると出血などもほとんどなく、術後の痛みもあまりありません。一方で、舌尖下面の前舌腺、口腔底の舌下腺や舌下腺開口部を傷つけないよう注意が必要です。
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- 類皮・類表皮嚢胞の手術
(出血などの症例画像あり) -
Case.01
20歳代・女性
口底部の腫脹と少し、飲み込みずらいとのこと。術前の口腔内の状態
MRI画像
手術中の所見
病理組織所見(HE染色)
術後の口腔内の状態
- 類皮・類表皮嚢胞の手術