骨をつくる骨造成治療 Graft Implant
02
他院で断られた症例でも
骨造成でインプラント治療を可能に
骨が足りないから、インプラント治療ができないといわれた方に、「インプラント治療ができない」のではなく、その術者は、骨を作りインプラント治療する知識と技術を持っていないということです。
インプラント治療に対して、骨がない場合には、骨を誘導したり、骨移植を行ったり、サイナスリフトやソケットリフトなどで上顎洞といわれる空洞に骨を作るなど、「既存骨の上や周囲に新しい骨を増やしたり、作ったりすること」によって、インプラント体を骨の中に埋入することができるようになります。
骨を作る術式の種類Bone Graft
GBR法(骨再生誘導法)
GBR(Guided bone regeneration)とは、骨が失われた部位に人工骨や自分の骨を移植したり、メンブレンやチタンメッシュ等を用い、骨造成のためのスペースを確保し、骨の再生を図る治療のことです。
インプラントを埋め込むのに十分な骨の厚み、幅がない場合、用いられるテクニックで、インプラントを埋入する手術の前に必要な骨を作ってしまう場合と、手術の時に同時に行われることがあります。
ベニアグラフト法(ブロック骨移植)
ベニアグラフトとは、歯の欠損部の骨が薄い場合に、他の部位から骨をブロック状で採取して、骨量の不足している箇所に移植する方法です。
主に自家骨(下顎枝や上顎結節)から板状のブロック骨を採取して、前歯部の顎骨に貼り付けピンなどで固定します。さらに、形態を整えたり隙間を埋めるために人工代用骨を併用してバリアメンブレンという膜で覆い固定していきます。
他の骨造成法と同様に手術後約6ヵ月で移植骨が安定し、インプラント治療が可能となりますが、ベニアグラフトと同時にインプラントを埋入することもあります。
サイナスリフト
上顎には、上顎洞という空間があります。
この上顎洞から歯までの骨の高さが足りない場合、人工骨や自分の骨(自家骨)を移植して、インプラントを埋め込むための骨の厚さを確保する手法があります。これにより、適切なインプラント治療が可能となります。
ソケットリフト
インプラントを埋入する際、上顎の奥部の骨が薄いという問題がある場合、一部の上顎骨を保持しつつ、その骨と一緒に上顎洞を覆う粘膜(シュナイダー膜)を上方に移動させます。
その後、その空間に骨を追加し、同時にインプラントを埋入するというソケットリフト法があります。
これにより、骨が薄い部分でも安全にインプラント治療を行うことが可能となります。