歯を守る根管治療 Root Canal Treatment
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歯を守る
歯を残す根管治療
虫歯が大きくなって歯の神経(歯髄)にまで及ぶと、歯の神経を取らないといけなくなります。この歯の神経を取る治療を根管治療と言います。
根管治療では、痛んだ歯髄を除去して、根管を注意深く清掃し、 再度の感染を防ぐために根の中に詰め物をします。このように歯髄を除去する治療法を抜髄と呼びます。
一方、以前に根管治療が終了している根が再び感染してしまった場合にも、根管治療が行われます。 この場合の治療法は、感染根管治療と呼ばれます。
根管治療とはRoot Canal Treatment
歯の根管治療の成功率は、60~80%程度
(日本歯内療法学会)
歯の神経を取ると2割から4割は歯が持たなくなるということです。
この成功率をできるだけ高めて、歯を保存するために当クリニックでは種々の先端技術を駆使して治療を行っております。
Wave Oneシステムを
使用した根管治療
WAVE ONE Ni-Ti システムの特徴
反復回転運動(レシプロケーティングモーション)により、短時間で根管の拡大形成するため、従来の半分以下の時間で治療できるため、患者様の負担を軽減。
独自の回転運動、ドリルの形態の開発により歯質への食い込みを抑え改善されました。
通常の診療で使用されているステンレス製のファイル応力により変形してしまいますが、Wave Oneでは、変形しない超弾性をもっているため、形態が複雑で湾曲した根の治療でも理想的に行うことができます。
マイクロスコープ(顕微鏡)を用いた
精密根管治療
顕微鏡が根管治療に必要な理由
歯の神経が入っている歯髄は多種多様な形態をしており、複雑かつ湾曲しています。
この複雑な形態をしている歯髄の神経を全て取り除く治療を、従来は歯科医の経験と勘で行ってきていたのが実情です。
マイクロスコープを用いての治療は欧米で1990年頃から導入され始めましたが、日本では、導入している歯科医院は少なく、いまだ2~3%の歯科医院にしか導入されていないというのが現状です。
当クリニックでは治療時に拡大鏡とマイクロスコープを使用して、5倍~25倍の拡大視野で診療しており、マイクロスコープを使用することで直接根管内を見ながら精密に治療を行うことが可能となるため、細菌の感染した歯質を残したりすることなく、湾曲した根の先まで治療することができます。これらのことから、治療成功率を高く維持できております。
ウルトラデント社の治療システム
根管治療時のステップの中で重要なステップの一つが根管内の滅菌・消毒です。
治療では根管内の細菌に感染してしまった歯質を器具で削り、除去しますがその削りかすが象牙細管という歯にある細かい管のなかにすりこまれ、十分な消毒・滅菌ができなくなります。
細菌が感染した歯質(スメアープラグの形成)の除去が重要になります。
当クリニックではウルトラデント社の治療システムを使用して特殊な薬剤により細菌に感染した歯質(スメアープラグの形成)を除去することで治療の成功率をあげることを可能にします。
レーザー・光滅菌の応用治療
根管内の滅菌・消毒が重要であるため、通常のおくすりによる化学的な方法で消毒、滅菌ができない場合には、レーザー照射や特殊な波長の光を照射することで、滅菌する方法がとられます。
他院で治療したけれどもなかなか治らず、歯を抜いてしまわないといけないと言われたなどの歯に関して、当クリニックではこれらの滅菌方法などを用いて歯を守る治療を行っております。
ガイアペン・ガイアガンを用いた
根管充填
根管充填のステップ
歯の根管の中を十分に消毒した後、最終的なお薬を歯の根管の中に詰めていきます。
体に害がなく、閉鎖性の良い、ガッタパーチャーという天然ゴムを主成分としたお薬を隙間なく詰めます。
この時に死腔(隙間)ができてしまうと、その隙間で、細菌が繁殖し、そのことで治療をしてから数年後に膿がたまったり、痛みがでてきて、再度の治療が必要になったり、歯を抜いてしまわないといけないことになってしまいます。ダイアペンとダイアガンを用いることでそのリスクを最小限にします。
このことが、歯の根管治療の成功率は60~80%程度(日本歯内療法学会)歯の神経を取ると2割から4割は歯が持たなくなると言われる原因です。
根管治療費用
当院の根管治療はすべて保険診療にて行っております。
治療料金 | |
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根管治療 | 保険診療 |
根管治療の症例
CASE.01
大きなむし歯はないのに痛みがあり、他院で治療法がないと当クリニックを受診されました。
マイクロスコープで確認すると歯の神経にまで亀裂が達しており、これが痛みの原因でした。
その後、適切な治療を行いキレイに治りました。
CASE.02
痛み等の自覚症状はないものの、疲れた時に歯が浮いた感じがあり、歯肉から膿が少しずつ出る状態で来院されました。
レントゲンで根の先に根尖病巣を示す黒い影がみられます。
マイクロスコープで確認しますと、手前の歯の根管の間に破折線が確認でき、ここに存在する感染歯質から根尖病巣ができていたことがわかりました。
その後、適切な治療を行いキレイに治りました。